【via delicius poular "The Technium Better Than Free by Kevin Kelly"】
米Wied共同創始者 ケビン・ケリーのブログエントリー。Better Than Free .
インターネットはコピーマシンだ。から始まるコラム。英文は苦手だけどなんとなくいいことを言っていそうなのでw読み進めてみた。自身のまとめと超訳的メモを以下に書いていく。興味を持った方がもしいらっしゃれば、そうでない方もw 原文を読むことをおすすめする。
「インターネットは、もっとも基本的なレイヤで我々の考えや行動をコピーする。ありとあらゆるものを複製しそれを配送する。IT企業はこの絶え間ないコピーを容易にするために大金を使う。このようにデジタル経済はコピーの大河を流れ、一旦流れてしまうと永遠に配送し続ける。この素晴らしい超配送システム:インターネットは経済や財の仕組みの基本となった。米国の競争優位を支える産業になってさえいる。
しかしながらコピーを生むことは限りなく、それが無料に近づくということ...。既存の経済活動に少なからず影響を与える。では、大量にコピーを生み続けるシステムを維持するには、どうしたらよいのか。そこから、いかにして価値を生み出したらよいのか。
コピーがし放題になったら、それらは無価値になる。
コピーがし放題になったら、コピーできないものが貴重になる。
コピーが自由になったらコピーできないものを売る必要がある。
では、コピーできないものとは何か...。
たとえば「信頼」はコピーできない。むしろコピーが蔓延する中で信用に値することがあるなら、そこに価値を生むことになる。
信頼と同様にネットワーク経済研究の立場から、無料版にお金を払う時に我々が支払う無形の価値をユーザーの観点で8つのカテゴリー分類した。それを「generatives」と呼ぶ。以下の8つだ。それは無料よりも価値のあること(お金を払っても良いこと)になる得る。
- 即時性:Immediacy
早く・速く見つけること、提供すること。 - パーソナル化:Personalization
個人が望むこと、期待することを個別に提供すること。 - 説明:Interpretation
それが意味すること、かみ砕いた説明、解釈を提供すること。 - 正当性:Authenticity
それが本物であること。例えばそれが最新のものであること、本物を提供すること。 - アクセシビリティ:Accessibility
どこでも、いつでもそれを受け取ることができるようにすること。 - 具体化:Embodiment
無形のものをより具体的に体感化する仕組み。例えば劇場を体感するような仕組み。 - 後援:Patronage
ファンがアーティストにお金を支払う行為。パトロンとなること。 - ファインダビリティ:Findability
多くの情報からその人、企業にとって価値あることを見つけ出す、拾い出すこと、マッチングさせること。
これら8つの特性は新たな技術体系を必要とする。ただ、それは無料版をいかに注意深く配信するという技術ではないし、もはや役に立たなくなってきている著作権とか知的財産の法的体系でもない。
8つの特性は、いかにたくさんのものの見方考え方を共有できうるか、コピーできないものの価値をビジネスモデルとするにできうるか、マウスクリックでコピーできない価値をどう育成し広げるのかという方法・技術を必要としている。
要は、ネットワーク化された経済においてお金は複製の経路を流れない。むしろそれは、アテンションの流れに沿う。アテンションはそれ自身でサイクルを持っている。広告は無料モデルを回避する唯一のソリューションだと考えられているが、それはソリューションの一つに過ぎない。
薬である錠剤のコストが無料に限りなく近いのに、それにお金を払っているのと同じような、上記の8つの特性にお金を支払うというビジネスモデルが出てくるに違いないと。 generativesを維持することは、複製を工場で生み出すことよりも難しい。もっとより多く、学ぶことがある。」
こんな感じ。
で、このエントリーもKevinKellyのコピー、といってもいいだろう。彼のエントリーをかいつまんで紹介した。なんとなくこのケビンの考え方もアテンションエコノミーとか、随分昔に喧伝されたことを今風に置き換えたものかもしれないが...ただ、広告のみが、コピー自由な状況を続けさせる事にはならない、そのための技術体系が求められているという指摘は、その通りだと思う。
このエントリーが、そのコピー以外の価値を生み出せたかどうか...で僕のブログの価値が生じる。超意訳だけれども、何人かの人に気にとめてもらえること、原文に触れてみようと思う方が何人かいるとしたら、このブログが与えた価値になるのかもしれない...。
新しくサービスを作り出す上でこの8つの「generatives」は重要な示唆の多いカテゴリー分類だと思う。広告以外のアテンションの使い方、お金の流れの作り方、そろそろ新しいスキルセットが出てきてもいいはず...さて。
追記
全然、関係ない話だが...原文にも出てくる伝説のバンド。コピーフリーな世界を体現していたバンド、グレートフルデッドが民主党のオバマ大統領候補のために再結成されるというニュースが飛び込んできた。!