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2009.10.12

Twitterで変える世界:「ツイッター140文字が世界を変える」

Amazonで予約していたコグレマサト+いしたにまさき コンビの2冊目の著書が、ようやく我が家にも届きました。「ツイッター140文字が世界を変える」。

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前著同様、親しみやすい語り口でわかりやすく、しかも深くツイッターの意味するところを解き証してくれます。ツイッター、Twitterってなに?って方にはもちろん、Twitterプラットホームが意味するところをちょっと想像してみたい方とか良き指南書になっていると感じました。

特に私が、おお!って思ったのは最後の方で「メガ日記」を紹介しているところ。流石です。あの試みは近年のネットにおけるコミュニケーションを語る上で絶対に抑えておかなくてはいけない重要なトピックだと思います。まさにTwitterが具現化した世界はあのときに見えていた世界なんだと…。

ちょうど14年ほど前���勤務先でコミュニケーションツールに関する研究会を主催したことがあって、その最初の講師がメガ日記の仕掛人、八谷和彦さんでした。当時の研究会の冊子が残っていて、いまそれを読んでいたらメガ日記について、八谷さんがこんなことを言っていました。

 

「たくさんの人が参加して、何かをシェアしたりとか、エスクチェンジしてったり、スワップしたりするんだけど、それをすごくロング・タームでやることによって、結果的にすごく人のものの見方に影響を与える、みたいのをやりたかった。そこで、一つルールをメイクすることが重要だと思ったんで、一応、メガっていうので、100×100×100っていう、最初は100人、100日、あと100ワード位の日記で、というので始めたんです。」

これまさに、Twitter…:)。

Twitterだけで世界を変えられるかというとそんなことはないし、この本でもそんなことは言っていません。でも、本書に書かれているように「情報を出し続けると生活が楽しくなる」のは真実だと思うし、それで、自分を含めて周辺が変って見えてくることは間違いのないこと、私が体感したことでもあります。そうした「結果的に人のものの見方に影響を与え」ることで、すなわち、世界が変わって見え始める…、それがまさに本書のタイトルの世界を変える意味、なのかもしれません。

様々なツールやサービスがこの先出てきて、僕らの生活を変えていくだろうと思います。ブログの登場が個人の情報発信の仕方を大きく変えてTwitterとかが、さらにその敷居を低くし、情報発信の方法を多様化させていくのでしょう。ブログが登場したときに考えていたエントリー単位、さらに小さな単位のコンテンツが流通する世界を具現化したTwitter。ただそれを動かしているのは「人」であり我々だということ、本書でも繰替えし述べられているこのことこそ、忘れてはいけないのだと思いました。Twitterが変えるのではなくて、 Twitterで変える世界。

Twitterもブログや他のコミュニケーション媒介サービスのひとつに過ぎません。それらを選択して使うのは私たち。乗り遅れないようにとか何を使うか考えるよりも、その使い分けとか選択の仕方が、これから先とても重要なことになっていく気がします。人に伝えるための媒体を選ぶ技術のようなこと、リテラシー…。

そうしたリテラシーを磨くためにも、Twitter未体験のかたは、是非、本書を手にとって、いまネットで起っていることTwitterが起している世界のことを知って欲しいし、新しいコミュニケーション・メディアを体験して欲しいと思います。Twitter体験者の方にも、いろいろ効く言葉、トピック満載で、新たな発見があること間違いなしです。おすすめ。

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