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2009.09.28

4年ぶりのTGS2009:「iPhoneから見たゲームの未来」

幕張メッセで開催中の東京ゲームショー。たまたまビジネスデーに参加可能なチケットをいただいたので、前回から4年振り、勤務先からお休みをいただいて幕張へでかけました。前回はPS3、Xboxの発表前夜、各社力が入りかなりの活気のあるイベントだったのですが、ただその方向性に対して、違和感を覚えた、そんな記事を書いています。

4年前、この場でゲーマーだけのためのゲームの開発からの決別を宣言した任天堂が、今回から参加していないということもあり、全体的に低調で、目玉に欠ける感。そういう状況で、一番の私の興味は、25日のnobiさんこと、林信行氏が司会進行するイベントでした。「iPhoneから見たゲームの未来」。

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いや、行ってよかったです。ぼくが何となく思っていること、ぼんやりと考えていることをnobiさんがきちんと分かり易く言葉にしていただきました。Thanx! nobiさん。

nobiさんは講演の中でiPhoneはTGSの隠れた目玉、と言っていましたが、隠れたではなくて、イベントではたぶんビジネスデーの中で一番盛り上がっていたテーマだと思います。立ち見の方もいたらしい‥。その時に雰囲気を動画で、こんな感じ。早口で疾走する nobiさんの様子。:)


開発メーカー5社のプレゼンもiPhoneに対する期待を感じさせるもので興味津々でしたが、詳細なレポートはidanboさんが、実に的確にまとめていらっしゃるので、そちらにお任せします:)。 で、私が一番気になったのが、最後にnobiさんがこれからの発展の可能性としてお話しされた事。

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「リアルな世界とゲームの世界の融合」まさにiPhoneならではの特徴、常時接続+位置情報(GPS、コンパス)を駆使したリアルな世界をゲームの中に取り込む、あるいはその逆、そうした動きに注目したいと。GoogleMapとゲームを組合せたParallelKingdomや三井アウトレットパーク@仙台港で行なわれた、ショッピングをクウジットの位置情報技術とAR技術でサポートする試みの紹介、そして最後に先日、発表されたセカイカメラを開発した頓知.のCEOの井口さんのプレゼンでイベントは終了しました。

昔から考えられていたアイデアであり、セカイカメラは会社とか自宅で試してみたりしてもいまひとつ面白さが分からなかったのですが、会場で試したときにユーザーが書いたタグがたくさん飛び交う状況を体験して、なるほどと思いました。インターフェースとか使い勝手とかまだまだな点はありますが、現実世界にタグを付ける、そしてそれが一種のコミュニケーションになる様子を体感して、少し考えが変ってきました。実際に動かしてみることの重要性を改めて実感しました。

どこまで一般化するのか、研究室レベルのモックアップとも見える荒削りなツールですが、それを多くの一般のユーザーが体感することでプラットフォームとしての可能性はもっと広がるのでしょう。無料で公開したという意味もそこにあるように思います。

あと少しするとAPIも公開されるとか。これは楽しみ。クウジットとかセカイカメラのプラットフォームを利用した様々なサービスがでてくるこれはすばらしいし、こういったAPI公開とかプラットフォームを生かす試みがたくさん出てくれば、さらにより楽しくなる。いい時代になりました。

今回の TGSでドコモが始めて参加したとかも含めて、ケータイとか肌身離さず持ち歩くもので動くゲーム的なプロダクトは我々の生活になくてはならないものになっていくと感じます。

andoroidとかガジェットに載るプラットフォームの争いも激化しそうです。ただ、単なるプラットフォームではなく、プロダクトとして、課金、流通機構までトータルに整備したiPhoneの牙城を崩すのはななか大変なことだろうなと思いました。ここは、各社、各勢力のお手並み拝見。

リアルな世界とゲーム・コンテンツ、あるいはゲーム的なものと肌身はなせないハードウェアとその組合せは、さまざま可能性を孕んでいて、目が離せません。さらにLTEとかこれからのモバイル通信の進化と相俟って、新しい 何かがさまざま登場する予感。ほんと楽しくなりそうです。;)

そんなちょっと先の未来をいろいろ想像した一日でした。

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