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2007.01.10

CES2007 CBS Moonves社長講演

 AppleコンピュータがAppleになり、組み込みOSXで動く画期的なコミュニケーションガジェット、iPhoneを発表した日に、同じアメリカのラスベガスで行われているCESで、CBSのCEOが興味深いプレゼンを行った。

【2007 International CES】
CBS基調講演、YouTubeやSlingbox連動などネットを積極的に活用

「Moonves氏は「人類の歴史を振り返れば、洞窟に住んでいた原始人の頃から古代ギリシャやビートルズブームまで、人々はコンテンツの観客となって感動 を共有していた」と指摘。コンテンツはコミュニティとの結びつきこそが重要であり、「コンテンツをオンラインで見て、それをきっかけにテレビで見るという 流れも重要なこと」と説明。「CBSは将来に一体何が起きるのかを見通した上で、コンテンツをさまざまな媒体で提供できるように準備している」とした。 」

 放送局という旧メディアのトップが明確なビジョンを持って語る。
 流しっぱなしではない、コミュニティとのつながりが重要という考えは、不変なものだ。この部分を蔑ろにして、ビジネスを作り上げることは出来ない。

「あらゆるメディアにコンテンツを提供できる企業となるためにCBSが重視するのは「視聴者の声に耳を傾ける」こと。「ブログも含めてさまざまなメディアが 存在する今、メディアの新旧はもはや問題ではない」と語ったMoonves氏は、「音楽業界は消費者の声に耳を傾けなかったから大きな損失を生み出した。 我々は将来を勝ち抜いていくために最先端の技術を駆使することが、いかに重要かを肝に銘じている」とし、「今後どんなメディアや技術が登場するかはわから ないが、それでも我々は絶対に負けない」との意気込みを示した。」

 なるほど、よくわかっている。ユーザの声に耳を傾けること。コミュニティとの関わり、技術の重要性。すばらしい。
 この記事に続く、CBSの取り組みの数々も、上記の方向性に沿った、センスの良い取り組みだ。YouTube、SlingBoxとのネットを駆使した連携もCBSの存在意義を高めている。「技術」を駆使すること、自らのコンピタンスを明確に意識して方向付けすること、コンテンツ提供者としての自らのポジションを明確にして企業のトップが戦略を語る。そして、小さくはあるがクールな実績、取り組み。足りない部分はユーザに補足してもらうという姿勢、コミュニケーションのきっかけを作るコンテンツという設定。いい感じ。実際にこのプレゼン、聞いてみたかったなぁ。

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