その日のまえに 重松清
母が亡くなったのは十数年前。
十月の初旬、自分の誕生日の二日前に息を引き取った。
遠くに住んでいて、親の死に目には、結局、会えなかった。
けれど、ガンの再発で覚悟はできていたし、社会人になって、家庭を持つことを報告できたし、結婚してたてで、二人で遠くに住む親元に何度も会いに行って、親孝行のまねごともできた。
ただ、実際にその日が来たときは、55歳という若さで逝ってしまった母親に対して、僕ができたことは、これだけだったのかとかいろいろ考えて、つらくて、悲しくて...身近にいる父親が一番つらかったのだろうけれど、僕も堪えた。
あと十年ほどで母親が死んだ年齢になる。身内が、あるいはもしかしたら万が一、僕自身が死ぬということ、漠然と、ぼんやりと、そうしたときに僕は何をして、どんな風に過ごすのか...。
重松清の「その日の前に」は、死を目前にした人、その周りの人たちの物語。
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初めて重松作品を読んだ。うまいな。ないちゃったよ。
p.s.
決して、通勤電車とかでは読まないように。
こんにちは。この本、泣けましたねー。私は、帯があまりにも「お涙頂戴」な雰囲気だったので、ひねくれて、絶対泣かない!と、頑張ったのですが(笑)、結局泣いちゃいました・・・。いい本でした。重松さんの本は、まだ2冊しか読んでいない初心者なので、これから古い作品も読んでみようと思います。では。
Posted by: ゆうき | 2005.12.17 at 03:20
通勤電車の中でこれを読んで、大変なことになりました。;P泣ける本、というよりも、いろいろ考える契機になったかな...。
Posted by: kwmr | 2005.12.26 at 17:07