ダン・ギルモア氏 MeetUp
ダン・ギルモア氏のWeTheMediaの邦訳「ブログ 世界を変える個人メディア」の出版記念講演会に出かける。
講演というより、時事通信湯川さんを媒体に参加者との質疑応答がメイン。やり取りの概要は、既に様々な方々がブログに投稿されているようだ;) 個人ジャーナリズムの発展によって既存のジャーナリズムはどう変わるでしょうか?という私の質問も取り上げていただいた。氏は、生き残っていればいいと思う...と答え、現在のジャーナリズムは継続するだろうが、継続させるためのビジネスモデルとかが大きく変わる中で、競争は厳しくなっていく、運営の仕方など変わって行かざる得ないだろう...という趣旨のことを話された。
事前に質問を考えたときに、実は、個人と既存ジャーナリズムという2項対立の図式が、今ひとつ、ぴんとこなくて、敢えて既存のジャーナリズムはどうなるのかという聴き方をしてみたのだが、氏の答えからは、サバイバルしなければならない側;)の危機感のようなものが感じられた。 今までのジャーナリズムの仕組みは、「個人ジャーナリズム」が壊していく、いま我々は、そのまっただ中にいる。そういうことだ。
ただ、そもそもジャーナリズムとかビジネスモデルとか、そういう次元では発言はしない人たちこそ、氏の言う、個人ジャーナリズム(身の回りのことを伝えたいと考えてそれを発信することも含めた広範な定義)の大半であるし、既存ジャーナリズムがどうなろうと、個人が発信する機会が増えていくという流れは、たぶん変わらない。
そうした時代の流れの中で、所謂、主流ジャーナリズムが継続する仕組み・枠組みは変化せざる得ない...。言ってしまえば...「個人ジャーナリズム」という切り口は、いわゆる既存のジャーナリズムの側から発されたもの...その2項を対立させることは、ぼくらにとってそれほど意味あることなのか...そんなことをずっと考えていた。僕がぴんとこなかった理由がそこにある。なんだか、普段考えないようなことを、ちょっと考える機会を得て◎。
今回の来日の契機、WeTheMediaの邦訳、"ブログ 世界を変える個人メディア" (ダン・ギルモア)も好著。ここ数年のブログ界隈の流れがとてもうまく整理されている。おすすめ。
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